リスニング学習におススメ!ディクテーションのやり方と3つの効果

dictation 英語学習方法

「リスニングの勉強にディクテーションが良いって言われたんだけど、イマイチやり方がわからない」

「聞き取りが全然できないんだけど、自分のレベルでも始められるのかなぁ・・」

英語の聞き取りが上手になりたいと思っていませんか?

そんな人には「ディクテーション」がおススメです。

ディクテーションとは、英語を聞きながら、それを書き起こしていくことです

ディクテーションをすることで、リスニング力は本当に伸びます。

なぜなら、今まで自分が意識していなかった「音」を捉えられるようになるからです。

そして、これまでは「なんとなく理解できる」と思っていた内容が「しっかり理解できるようになる」からです。」

この記事では、ディクテーションの効果と、初心者でもできるディクテーションのやり方、おすすめのテキストを紹介していきます。

私自身、ディクテーションをするまでは単語量でリスニング力をカバーしているつもりで「大体は理解できる」と思っていましたが、いざディクテーションを始めてみると自分がどれだけ聞き取れていなかったのかを痛感しました。

そして、毎日ディクテーション練習を続けて6ヵ月ほど経つと英語が聞き取れるようになり、リスニングが楽しくなってきました。

TOEIC用にリスニング対策をしていたわけではありませんが、TOEICのリスニングパートでも8割は取れるようになっていました。(現在はリスニング満点です)

ディクテーションの効果3つ

1文字と音が一致することでリスニング力が伸びる
2自分の英語の弱点に気付ける
3英語力が全体的に伸びる

「ディクテーションなんてやらなくてもリスニングのテキストで問題解いて勉強したら良いのでは?」

「ディクテーションって、なんかめんどくさそう・・」

そんな風に思っていませんか?

昔の私がまさにそうだったのですが、これ、間違っているんです。

確かに最初にやる時は正直「めんどくさい」って思いましたが、日課にすると意外と楽しくなってきます。

しかも聞き取れるようになるとリスニングが好きになるので本当におススメです。

私の場合は、転職をしたくて英語学習を始めたのですが、毎朝会社近くのカフェでディクテーションをしてから出勤をしていました。1冊のテキストを3周以上やりましたが、回数を重ねるごとに間違いが減っていき、短時間で書けるようになれるのが嬉しくて気づけばディクテーションが好きになっていました。

テキストと別で通勤中にオーディオブックを聞いていたのですが、どんどん聞き取れるようになり、レベルを上げたテキストにもついていけるようになりました。オーディオブックでは物語を聞いていたので続きが楽しみでどんどんリスニングが好きになっていきました。

最初は面倒くさいと思うかもしれませんが、聞き取りの力が明らかに上がったことを実感できるのは快感です。

■ディクテーションの効果1:文字と音が一致することでリスニング力が伸びる

集中して聞く力がつく・・意味を理解しながら聞く必要があるので、集中して聞かなければなりません。結果的に集中力が身に付きます

文字と音を一致させることができる・・「文字で読むと理解できるのに音声になると理解できない」という問題が無くなります。

意味を推察(想像)する力がつく・・英語は、音の省略やリエゾンによって時として書いてある通りに読まない場合があります。ディクテーションをやることで文法の力から推察する力や英語特有のクセを見抜く力がつきます。

■ディクテーションの効果2:自分の英語の弱点に気付ける

ディクテーションをした後、スクリプト(英文)と照らし合わせることで自分の弱点が分かります。

自分のリスニングの問題点が分かることで、英語力を伸ばすために必要な学習分野がハッキリと分かります。

ディクテーションをやることで見えてくる課題は大まかに次の通りです。

  • 単語・熟語の知識の問題
  • 文法知識の問題
  • 発音が聞き取れないことの問題

自分のレベルに合った参考書で、少しずつ知識を増やしていきましょう。

■ディクテーションの効果3:英語力が全体的に伸びる

ディクテーションで伸びるのはリスニング力だけではありません。

英文を全体的に聞くことで、英語の文章の構成(パターン)が分かるようになります

そして、正しい英文を書きとるためには単語・熟語の知識や文法知識も欠かせません。

省略されがちな音や聞き落としがちな冠詞にも注意がいくようになります。

また、ディクテーションが終わった後の音読練習をきちんとすることによって、発音・スピーキング力も上がってきます。

つまり、ディクテーションをきちんとやることで英語力が総合的に上がっていくのです

この英語力の伸びは自分で実感することができるので、モチベーションアップにも繋がります。

□ディクテーションのやり方と注意点

ディクテーションの効果は分かってもらえたでしょうか。

今度はやり方と注意点を解説していきます。

ちなみに後で説明しますが、テキスト選びは「超重要」です。

実際に内容を見て「知らない単語がほとんどない」レベルのテキストから練習をはじめましょう。

■ディクテーションのやり方

準備するもの:テキスト・ノート・CD・スマホ(音声)・(できれば電子辞書) 
学習時間の目安:30分程度
  • 1回目:何も書かず「聞くこと」に集中。どんな内容なのかを大体掴む
  • 2回目:1文単位で音を止めながらキーワードをメインに、聞こえる英語を書いていく。聞き逃した場所は空けておいてOK
  • 3~5回目:1文ずつ繰り返し聞きながら英語を書いていく。1文が長い場合は途中で止めてもOK
  • 冠詞(a, the)の付け忘れ、文法的におかしなところがないかの確認をする
  • スクリプト(英文)を見ながら自分の英文を確認。聞き取りができなかった場所の原因を自分なりに考える

【考えられる原因】

-単語・熟語を知らなかった

-発音の変化に気付けなかった

-冠詞が抜けていた

-文法の知識がなかった

-スピードについていけなかった

  • 6回目:スクリプトを見ながら全体を通してしっかり聞く
  • 英文を見て自分で声に出して読んでみる(2~3回)
  • 音声を聞きながらスクリプトを声に出して読んでいく。このとき音声に合わせるように意識をする(2~3回)

ディクテーションの練習を続けることによって、自分の聞き取りにくい音が分かるようになります

また、意識して聞く癖が自然についてくるので、リスニング力が高まります。

■ディクテーションをする際に注意すること

ディクテーションを始める前に必ずチェックしておいて欲しいポイントを挙げます

・聞き取れない度に音声を止めないこと

理想は1文ごとに止めて書き起こす練習をすることですが、初めのうちは難しいかもしれません。

その場合は、文末や音声が切れる(少し間が空く)タイミングで止めてみましょう

聞き取れないとついポーズ(一時停止)して戻りたくなりますが、ブツ切りにしてしまっては音の繋がりが聞き取れない上に、英文全体を掴めなくなってしまいます。

・単語は完璧に書かなくても大丈夫

テキストによっては長い単語が出てくることもあります。

1つの単語をきっちり書いているといつまでたっても英文が埋まりません。

自分で分かる程度に省略しながら書いていきましょう

英作文の練習をしたい人や筆記試験の対策も兼ねている人はスペルミスが無いようにしましょう。

・3か月、毎日続けること

ディクテーションは少なくとも3ヵ月、できれば6ヵ月は毎日(又は週5日)続けることをおすすめします。

1回1分弱の音声であれば、1日30分程度の学習時間で十分です。

ディクテーションは「週末にまとめて学習をする」といったことができないので、毎日同じ時間にやれるように生活のスケジュールに組み込むことをおすすめします。

半年続けると絶対に効果が実感できるのでがんばりましょう。

効果的にディクテーションを進めるためのテキストの選び方

「音声+スクリプト(英文)」があれば、どんな教材であってもディクテーションの練習はできます。

ただ、毎日続けるためには「無理なく継続できる」テキスト選びが必要です。

・「知らない単語がほとんどない」テキストを選ぶこと
・リスニング素材の長さは短めのモノ、できれば1分以内がおススメ
・1日30分程度の学習をできれば3ヵ月間は続ける、アプリ併用でもOK

■自分のレベルに合わせたテキスト選びが大事!

ディクテーションのテキストは必ず自分の現在の英語力に合わせてください。

テキストをざっと見て「知らない単語が全く無い、又はあっても1つ程度」という素材が理想的です。

英文を読んで分からないものは、聞いて分かるわけがないのです。

手元にある教材が難しすぎる場合は書店で中身を見ながら選んでみるのも良いでしょう。

■ディクテーションの素材は短い文章のもので十分!

ディクテーション用の音声素材は長くても1分までのものにしましょう。

リスニング力を上げるためには、毎日のトレーニングが必要です。

ディクテーションは最後の音読練習も含めると、1つの素材を10回くらい聞くことになります。

そのため、あまり長い素材を選ぶと毎日続けることが難しくなります。

1回「30秒~1分程度」の文章でディクテーション練習を続けるようにしましょう。

☆初心者の場合は、穴埋め形式のテキストでディクテーション練習をするのも良いでしょう。

■アプリを併用するのも効果的

スマホのアプリでディクテーション練習ができるものが数多くあります。

レベルに合わせて学べる教材も多く、スキマ時間にリスニング練習ができるので手で書くディクテーションと併用するとより効果的にリスニング力が伸びるでしょう。

アプリのディクテーションは、音声の再生スピードも調整できる場合が多いので自分のレベルに合わせた学習が可能です。

最終的にはオリジナルのスピードで付いていけるようにがんばりましょう。

TOEICのオススメアプリは断然スタサプ
私は、任天堂DSの『もっと英語漬け』にハマり、通勤時間や休憩時間を全て利用して全ステージクリアした経験があります。国別の訛りの聞き取りや映画の1シーン、有名な歌のディクテーションなど様々な英語を聞く練習ができて毎日ゲーム感覚でやっているうちにリスニング力が1ランクアップしたのを実感しました。

楽しみながら学ぶとどんどん単語も増えていき、リスニング力も高まるので、テキストとアプリを上手に併用して楽しみながらリスニング力を上げていきましょう。

■ディクテーションデビューにおすすめのテキスト

リスニングに自信が無く、今までディクテーションをしたことのない人におススメのテキストを紹介します。

手元に簡単なリスニングのテキスト(音声と英文が書いてあるもの)がある場合は、新しく買う必要はありません。

持っているテキストを上手に利用しましょう。

『ゼロからスタートディクテーション(CD付)』宮野智靖/Jリサーチ出版

リスニングに全く自信のない人でも「母音の聞き取り」「カタカナ英語の聞き取り」といった細かい単元別に聞き取り練習をすることができるので、少しずつ聞き取る力が付いていくのを実感できます。4つのステップに分かれていて、1回の学習時間の目安は10分強です。

「日常会話の聞き取り」「長文リスニング」では、英語のあいさつや友達、職場での会話といった簡単な英語からアナウンスや空港、電車でのメッセージといった実践的な英語を聞く練習までできます。

留学を控えている人や基本的な英会話ができるようになりたい人におススメの1冊です。

音声ダウンロードをするとスマホで学習ができるのでカフェや外出先でも気軽にディクテーションができます。

『究極の英語ディクテーション VOL.1』横本勝也/アルク

30日間でリスニング+文法力の基礎を固める1冊です。

使用されている単語、文法項目ともに中学レベルのもの(単語は1,000語レベル)になっているので、初心者でもしっかりと聞くことに集中ができます。

「早口の英語」や「訛りのある英語」を聞くトレーニングもあるので、生きた英語に触れるような感覚でディクテーション練習を進めていくことのできるテキストです。

アプリと併用することで、毎日飽きずにトレーニングを続けることができます。

まとめ

「リスニングが苦手」と一言で言っても、苦手な理由は人それぞれです。まずは簡単なテキストのディクテーションをやってみて、自分の弱点をはっきりとさせましょう。

慣れるまでは「微妙だな」と思う学習法かもしれませんが、確実にリスニング力を付けることができて、英語の総合力も上げることができます。

生活パターンに合わせて、テキストとアプリを上手に使ってリスニング力を上げていきましょう。3ヵ月毎日行えば必ず変化を実感することができるのでがんばりましょう。

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