独学でTOEIC対策ができる人の条件3つとパート別学習方法(リスニングパート)

TOEIC対策

―TOEICリスニングがなかなか伸びないし、今の勉強法であっているのか自信がない

―Part1,2はなんとかなるけど、Part3からは正直「勘」で解いている

―リスニングの勉強って独学でほんとに大丈夫なの?

こんな悩みを持っていませんか?

結論からいうと、TOEICリスニングパートは独学で9割は取れます。

これはTOEICスクールで過去100人以上の学習者にカウンセリング/個別指導を行い、多くの生徒をハイスコア取得に導いてきた私の経験に基づいています。

(私自身TOEICは900点以上、リスニング満点は複数回取っています)

ただし、リスニングでハイスコアを取るためには条件があります。

この条件をよく理解し、正しい学習方法で短期集中で目標スコアを突破しましょう。

open your eyes

TOEICのリスニングパートは独学でできるけど、条件があります

まずは下のチェックリストで自分がいくつ当てはまるか見てください。

チェックリスト  
✔「TOEICのリスニングパートってどんな問題?」と聞かれるとちょっと困る  
✔ TOEICリスニング対策には「ひたすら英語を聞く」方法がベストだと思う  
✔ 正直、リスニングに関しては「運」が大きいと思ってる  
✔ 単語や文法の勉強はリスニング対策とは関係ないと思う  
✔ TOEICは全体的にテクニックがあればスコアが取れるような気がする

いかがでしたか?

チェックリストに1つでも当てはまる人は、まずは「意識改革」の必要アリです。

逆に1つも当てはまらなかった人はすぐにリスニングの対策ができる人なので下の説明は飛ばしてもらって構いません。

独学でリスニング対策をするために必要な条件3つ

1 TOEICリスニングパートの問題構成を説明できる
2、自分の英語力の分析ができていてパート別の対策が取れていること
3、単語・熟語、英文法の学習を同時進行でやっていること

TOEICリスニングパートの問題構成を説明できる

まずは基本的なことですがTOEICのリスニングパートがどんな風に構成されているか、それぞれのパートでどんな問題になっているかを答えられるようにしましょう。

TOEICのリスニングパートは100問を45分間で解いていくマークシート形式のテストです。

part問題数種類問題の特徴
16問写真描写問題写真を見て、写真について最も正確に描写している説明文を4つの選択肢から選ぶ
225問応答問題1つの質問・文章に対する設問に最もふさわしい解答を3つの選択肢から選ぶ
339問会話問題2人または3人の人物の会話を聞き、問題用紙の設問にあてはまる答えを問題用紙から選択
430問説明文問題アナウンスやナレーション等のミニトークを聞き、問題用紙の設問にあてまはる解答を選択

自分の英語力の分析ができていて対策が取れていること

3人の会話文が苦手だから、Part3の対策を重点的にしている

何を言っているか聞き取れないから

スクリプト(英文)付きの教材で勉強をしてる

上のように自分のウイークポイントを理解して対策している人は短期間でスコアが伸びる人です。

パートごとの学習方法についてはパートごとの効率的なリスニング対策法で詳しくお伝えします。

単語・熟語、英文法の学習を同時進行でやっていること

リスニング力が弱い人の中には、単語量が絶対的に不足している人が非常に多いです。

スクリプト(英文)を見たときに「これってどういう意味?」となる人であれば単語・熟語を増やしていかなくてはいけません。

また、リスニングの会話内容を理解するためには単語だけではなく、構文の理解もとても大切です。

構文とは「主語が〇〇で動詞が▲▲で目的語が◇◇」といった英語を構成する要素です。

英文法を正しく学ぶことで、英語の文のカタチが分かるようになりリスニングもリーディングも理解力が1ランク以上上がります。

「リスニング=聞く勉強」だけではないことをしっかりと頭に入れた上で、TOEICの単熟語を増やし、英文法の勉強もしっかりしていきましょう。

ready for listening

独学でTOEICリスニング対策をする際の3つの学習方法

独学でTOEICのリスニング対策をする際の3つの学習方法について簡単に説明をします。

1, 参考書・公式問題集で対策
2, TEDやNHK World-Japanなどの動画で対策
3, アプリで対策

上のどれか1つを選ぶというよりは、自分に合ったやり方を上手にミックスさせて勉強すると、効果的にリスニング力を上げられます。

例えば、平日の通勤、通学時間にはアプリを利用して単語のトレーニングやディクテーション練習をして、休憩時間にはTEDで自分の好きな有名人の成功体験談などを聞き、週末は参考書や公式問題集で時間を計って問題演習をする、といった感じです。

大事なのは続けることなんだな

1, 参考書・公式問題集で対策

ひと昔前であれば、一般的なリスニングの学習方法は参考書+CDの一択でした。

読まれた英文をテキスト上で見て、英文解釈(S,Vなどに分ける)の練習や和訳を丁寧にすることは英語学習で一番大切な要素です。

私もこの方法で勉強を始めてから英語の全てが繋がり、リスニング満点を取ることができました。

参考書を選ぶ際には自分のレベルに合ったものでステップバイステップで学ぶことをおすすめします。

【参考書・公式問題集で対策をするメリット・デメリット】

メリット:費用をほとんどかけずに勉強ができる、書き込みながら勉強できるので頭に入りやすい、時間配分の練習に最適

デメリット:買って満足してしまう場合も、モチベーションが続かないことがある、かさ張る、どれが良いのか分からず迷ってしまう

こんな人におススメ:TOEICでハイスコアを目指す人、集中して勉強をしたい人

2, TEDやNHK World-Japanなどの動画で対策

リアルな世界で話されている英語を学ぶことができるのがTEDNHK World-Japanなどといった視聴覚教材です。

時事問題に触れたり、テーマ別の深い話を聞くことができるので、リスニング力は確実に上がります。

留学を検討している人や実際に英語で仕事をしている人には外国人との会話のネタも増えるので勉強になる良い素材です。

TOEICの対策ではなく「リスニング練習」と割り切って楽しみながら聞くと良いかもしれません。

【動画で対策をするメリット・デメリット】

メリット:自分の興味に合わせて聞けるので楽しい、知的好奇心が満たされリスニング力も上がる、リスニングのスピード調整ができる、色々な英語が聞ける

デメリット:TOEIC用のリスニング力を上げるには効率が悪い

こんな人におススメ:実践的な英語力を高めたい人、ネイティブ以外の英語も聞きたい人、知的好奇心を高めたい人、「生の英語」を聞きたい人

3, アプリで対策

スマホを持っている人であれば、スキマ時間を上手に利用してリスニング力を高めることができるのがアプリを使った学習です。

TOEICのリスニング対策をしたい人は必ずTOEIC対策用のアプリを利用しましょう。

【アプリで対策をするメリット・デメリット】

メリット:スマホで手軽に学べる、通勤通学時間などスキマ時間にできる、ゲーム感覚で学べて楽しめる、リマインダー機能など付いているのでサボらずできる、TOEICに特化した勉強ができる、単語なども学べる、良質な動画講義も見れるアプリがある、シャドーイングや発音練習ができる

デメリット:質の高いコンテンツは有料、多すぎて選べない、習慣化しないと放置状態になる

TOEIC対策のアプリとして本当に優秀なのはスタディサプリTOEICコースです。

私も3ヵ月利用してみましたが、動画講義や問題演習でしっかり実力が付く教材だと実感しました。

英語学習の新定番!スタディサプリ ENGLISH まずは無料体験!

こんな人におススメ:スキマ時間に効果的にリスニング対策をしたい人
余談ですが、私が独学でリスニング学習していた頃はアプリなどなかったので、参考書とOxford Bookwarmsなどのオーディオブック、そしてDSの「もっと英語漬け」というディクテーションゲームで勉強をしていました。「もっと英語漬け」はハマりすぎて、全レベルを全クリアしてリスニング力も随分伸びました。スキマ時間はオーディオブックのCDをダウンロードしてiPodに入れて何度も聞いていました。TOEIC用にリスニング対策をしていなかったので、点数に結びつくには時間がかかったので、今から考えると効率が悪かったなぁ・・と思っています。
studying together

パートごとの効率的なリスニング対策法

ここではパートごとのリスニング対策法をお伝えします。苦手なパートの対策に活かしてください。

Part1:過去問やPart1の問題集を解きながら傾向を知る。慣れれば満点は確実

Part2 :5W1Hを意識しながら集中して解く。ひっかけ問題は過去問で対応

Part3 :設問には事前に目を通す。会話の場面をイメージできるように!

Part4 :Part3と同じ。出遅れたら潔く次の会話問題の先読みをすること

Part1 写真描写問題

  • 人の動作・モノの状態・風景の説明・抽象的な表現
  • 動詞の形に注意(現在進行形・受動態)

Part1は特有の問題が出るので、なるべく数多くの問題を解くようにしましょう。

慣れてくると「あ、このパターンきたな」と分かるようになります。

リスニングで頻出となっている単語もしっかりと覚えていくと点数が上がります。

【Part1でよく出る表現】
1人の場合:動作・行為の説明(歩いている、走っている/立っている/作業している、など)
2人~の場合:立ち位置の説明(向かい合っている/ 隣り同士、など)
動作の説明(1人が相手に何か(書類、飲食物)を渡している、会話している、など)
人が身に付けている衣装など:(メガネ、帽子、上着、など)
オフィス内や屋外にあるモノの状態の説明:(椅子やコーヒーメーカー、車、など)
道路や建物の状態説明:(木が植えられている、建物のドアが開いている)

【Part1でよく出る単語】

merchandise(商品),appliance(器具)、item(商品)、vehicle(車両)、material(資料)など

Part2 応答問題(設問も選択肢もないのでひたすら会話に集中!)

場面を思い浮かべながら登場人物になりきって短い会話を聞くようにしてください。ひっかけ問題にだまされなければ、満点が取れます。

半分以上の問題が疑問文で構成されているため、英語の疑問文で大切な要素「5W1H」を意識して集中して聞くことが大切です。

5W1H とは【When  : いつ Where  : どこで Who  : だれが What : なにを Why : なぜ How:どのように】のことで英語の疑問文の基本です

ひっかけ問題に注意

TOEICのパート2では「そらし表現」ともいわれるひっかけ問題が登場します。

例えば « Where is.. ? »と場所を聞かれた場合に«I have no idea(知りません) »が正しい場合もあります。

また、日本人の感覚では反対と思ってしまう応答問題もあるので注意が必要です。

Q: Would you mind if I open the window ?(窓を開けても構いませんか?)

A : Not at all / Go ahead(どうぞ)

Part3 会話問題(3人の会話問題は難易度高!グラフは時間がある時だけ集中して!)

Part3は、2~3人の会話を聞いて設問に対する回答を選ぶ問題です。

設問の先読みがカギになりますが、出遅れた場合は諦めて次の会話文の設問を読むことも大切です。

多くの場合、下記のような場面が出てきます。

・社内の会話:上司と部下、同僚同士、顧客対応

・レストラン:サーバー/ウェイター/ウェイトレスと客、予約係と客

・ホテル:フロント係と客

Part4 説明文問題(場面をイメージして。聞き逃したら次に進む)

アナウンスやナレーションを聞いて設問に対する回答を選ぶ会話問題です。

問題のジャンルが何なのかをすばやく理解しましょう。

よく出てくるジャンルは下の通りです。

「アナウンス、電話のメッセージ、会議、放送、広告」

アナウンスの目的、電話の要件がよく聞かれますが「この後、話し手(聞き手)は何をするでしょう」という行動を予測する問題も出てきます。

よく聞かれる質問は下の通りです。

何の話題について話されているか? 話し手(聞き手)は誰か? どこで話しているか?(場所)、どんなトラブルがあるのか?

Part2~4までのリスニングに関しては「他人事」として聞くのではなく、自分が登場人物になった気分で聞くと

理解度が上がり、得点も上がります。

ついでに、リスニングが好きになります。

知っていると絶対にスコアアップに繋がる「先読み」のコツ

ハイスコアを目指すなら説明文(Direction)の先読みは必須です。

すでに試験を受けている人なら知っていることですが、TOEICのリスニングパートは各パートの前に

Directionという問題形式の説明文が流れます。

ハイスコアを目指す人は、この説明文の時間を利用してしっかりと事前準備をする必要があります。

【先読みのポイント】

Part1 : 写真問題を見て問題を想定しておく

Part2 :  Part3の設問やグラフ問題を見ておく

Part 3,4 : 設問の先読みが「命」

1つの会話問題が終わると、次の会話文に入る前に7,8秒の間があります。この時間も次の問題の設問の先読みに充てましょう。

(A)~(D)の選択肢を全て読む時間はない上に、余計な情報を読むと混乱することもあります。

 先読み時間※ やること
Part 1,約90秒6枚全ての写真を見て、人や物の状態、風景を確認する
Part 2,約30秒Part3の設問や表の先読みをしておく
Part 3,約30秒設問(図表)の先読み
Part 4,約30秒設問の先読み

※Directionsの時間。Part1はリスニングパート全体の説明含む

集中力が切れたらその問題を捨てて次の会話文の設問の「先読み」を

Part3,4は集中力によってスコアが大きく変わってきます。

先読みをしていても、設問文の中に知らない単語が出てきた時点で焦ってしまい、その後のリスニングがグダグダになる人もたくさんいます。

私自身もそういうタイプだったためPart3,4はとても苦手でした。

けれども「捨てる力」を手に入れると頭の中で切り替えができるようになり、残りの会話文問題を集中して解けることが分かりました。

私が関わった生徒さんたちも「聞き逃した場合は潔く捨てて次の会話文の設問を先読みする」力を身に付けて

スコアアップを達成させてきました。

リスニング内容が全然聞き取れない場合も、その問題は捨てても構いません。

次の問題をしっかり得点できるようにしましょう。

試験直前の本番対策でスコアは絶対上がる

弱点対策をしている時はパートごとの対策をしますが、試験前の1ヵ月前からは公式問題集などで2時間を通して対策をしてください。

私自身が学び、働いたスクールでは週に1回公式問題集を利用して模試を行っていました。

毎週模試を受けることで時間配分の練習や先読みの練習ができるようになります。

毎週模試形式の問題をやることは、本番に備えた準備ができるだけではなく、総合的な復習ができるメリットがあります。

全パートを通してしっかりと復習をすることで総合力が上がっていくのです。

忙しい人たちの中には「2時間ぶっ続けで時間を取れない」という人もいるかもしれません。

本気でTOEICのスコアが欲しいのであれば、試験前の1週間は必ず本番形式で対策をしてください。

前日、前々日に2時間模試を自分でやることで集中力が付き、本番で時間に追われることが確実に減ります。

2021年現在、一番新しい公式TOEIC問題集はバージョン7ですが、全ての問題で対策は可能です。

さいごに

私は学習塾とTOEICスクールで100人以上の生徒へ英語の個別指導をしてきた経験があります。TOEICは900点以上、英検は準1級を持っています。

私は社会人になるまで英語が全然できませんでした。とくに英文法に関しては「白紙」状態のまま大人になりました。

中学、高校の英語の成績は5段階で常に「2」で、先生にも親にも「コイツはダメだ」と諦められていました。

それでも英語が嫌いではなかったので、単語をひたすら暗記し、洋画を観たり海外旅行をしたりして、長い長い時間をかけて独学でリスニング力を上げてきました。

海外留学なども経験して、独学でTOEIC700後半までは取ることができました。

社会人になり英文法力ゼロ状態でTOEICのスクールに入り、初めて「構文」(英文法)について学びました。

スクール入学後3週間目に800点後半、2ヵ月目の公式テストでTOEIC900点を超えることができました。

英文法を理解することで、今まで「なんとなく」やってきた英語が一気につながったのです。

そして、英文が読めるようになっただけではなく、リスニングもめちゃくちゃ簡単に聞けるようになったのです。

その後学習を継続し、スクールでカウンセラー兼個別指導を行い100名以上の生徒の大幅な得点アップの手助けをしてきました。

私自身が異常な遠回りをしてきたので、現在英語の勉強をしている人には同じ道を歩んで欲しくないのです。

英語は「総合的な学習」が必要です。

リスニングの勉強中であっても、文法の知識単語量は増やしていかなければなりません。

TOEICのスコアアップだけではなく、本当に使える英語力を身に付けて英語を武器にしてくださいね。

これは初投稿のブログですが、これからも英語の学習方法やTOEICの学習方法についてお伝えしていきたいと思っています。


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